Q4: 病院を変えるタイミング(長く通っても結果が出ない。先生たちはとても良い方ばかりだが)。
A4: 病院の先生との関係がよいのであれば、結果が出ない苦しさを伝え、医師の(施設の)治療方針についてよく説明してもらいましょう。そこで納得のいく説明が得られないのであれば、セカンドオピニオンをとることを考えるのも大切です。病院を変える前に、セカンドオピニオンで他の医師の考え方を聞いてみることで、今の施設の治療が妥当なものと感じられ、今の施設での治療を続けようと思いなおすこともあるでしょう。また、「結果が出ない」ことが、医療技術的な要因なのか、ご自身の身体的要因によるものなのか、向き合う必要があるかもしれません(とても勇気のいることですが)。
Q5: 治療を続ける気持ちの持ち方(気持ち的には続けたいが、お金もかかることなので。止め時も考えないといけないので、その気持ちの持ち方)。
A5:「気持ちの持ち方」というとき、多くの方は「前向きな気持ちであること」がよいことで、そのような気持ちが持てないので、前向きになるための方法を知りたいと感じるのかもしれません。私の立場からは、100%の気持ちで治療に臨むことを目指さなくてよいのではないかと思っています。「続けたいが、お金も心配、やめ時も考えなければ」というのはとても正直な気持ちのあり方だと思います。ご自身にかかっている負担を現実的に受け止め、その負担があっても治療することが自分にとって意味があると思えれば、治療を続けることは“正しい”選択でしょう。しかし、「治療をただ続ける」という感じになってしまうと、自分の意志ではなく、治療に振り回されていることになります。もしかすると、治療を続けるかの見直しの時期に来ているということなのかもしれませんね。
Q6: 不妊治療をこれから始めようかと考えていますが、お金(治療費は高い)に対して不安があります。夫婦間でお金に関して話し合うべきこと。またアドバイスをお願いします。
A6: まず、不妊治療にお金がかかるということを共有することが大事です。何もない中で話し合うのは難しいですから、患者さん向けの不妊雑誌などで、不妊治療にかかる費用などがわかるページを広げながら、二人が一覧できるようにしてみましょう。その上で、自分たちの経済状況を考え(実は夫婦で現実的な経済状況を把握できていない場合も多いのです)、治療にかけられる予算を考えてみましょう。治療費の予算のことを考えるのは、「子どもをお金で買う」ように感じられて良い気持ちがしないかもしれませんが、現実的に自分たちが注げるエネルギーの一つとして、冷静に考えてみることはとても大切です。